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 生命工学科の永松剛教授(生殖細胞発生研究室)らの研究グループは、生命の永続性を担う卵母細胞の制御機構としての圧縮圧力の作用メカニズムを明らかにしました。
 哺乳類の卵母細胞は胎児期に減数分裂へと移行するため出生後は増えることがありません。限られた数の卵母細胞を原始卵胞という状態で保持しながら、一部を活性化することで卵子形成を維持しています。原始卵胞の静止期と活性化の制御機構は生殖寿命に直結する重要な問題でありますが、未だ不明の点も多く残されています。これまでに研究グループは、この原始卵胞の静止期維持に圧縮圧力が作用することを世界に先駆けて報告していました(Nagamatsu G et., Al. Sci Adv. 2019)。本研究では、圧縮圧力の作用機序の解明を行い、圧縮圧力は周囲の顆粒膜細胞ではなく卵母細胞に直接作用し、卵母細胞における c-Kit 受容体の細胞内凝集体の形成を促進することで顆粒膜細胞からのSCF のシグナルを阻害して静止期を維持していることを明らかにしました。独自開発の加圧ライブイメージングシステムを確立することで、卵母細胞に圧縮圧力が作用する様を直接観察することにも成功しています。この成果は、生殖期間の制御の可能性を示しており、将来的な不妊治療への応用が期待できます。
 本研究成果は令和8年1月12日15時(米国東部時間)に国際学術雑誌「Proceedings of the National Academy of Sciences」に掲載されました。なお、本研究は文部科学省科研費JP23K18137、JP24H02040、JST 戦略的創造研究推進事業 さきがけJPMJPR2286の支援を受けました。

 詳細については大学プレスリリースをご覧ください。

 本学では筑波・信州・静岡大学と連携して「山岳科学特別教育プログラム(修士課程)」を開設し、山岳域の環境問題の解決や持続的管理に貢献できる人材を育成しています。
 令和7年12月13日(土)・14日(日)、本学主催(筑波大学・信州大学・静岡大学共催)の第11回山岳科学学術集会を開催し、このプログラムに参加する学生が中心となり口頭およびポスターによる研究成果の発表を行いました。教員含め約150名が参加し、多岐に渡る山岳域の課題について議論するとともに、学生同士の交流も盛んに行われました。
 また、14日の午後からは山岳科学公開シンポジウム「消えゆく草原の再生と管理―ネイチャーポジティブの実現に向けて―」を開催し、約100名が聴講しました。今回のシンポジウムでは、人と自然との共生によって維持されてきた二次的自然の価値と管理のあり方、そして失われゆく生物多様性を回復軌道に乗せるための方法について考えるため、丑丸敦史 神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授、寺嶋悠人 筑波大学大学院生、植原彰氏(乙女高原ファンクラブ代表世話人)からご講演頂くとともに、北原正彦氏(元山梨県富士山科学研究所副所長)を迎えてパネルディスカッションを行いました。参加者と講演者との間では活発な質疑応答が交わされ、産・官・学・民が一体となって草地保護に取り組む必要性を共有するとともに、山梨県における山岳科学の進展や本特別教育プログラムへの期待などが寄せられ、大変有意義なシンポジウムとなりました。

 令和7年12月16日(火)、甲州市塩山において分散給排水システムの構築現場を視察するとともに、活動を行いました。

 令和7年11月26日(水)~27日(木)、新SPARC受講生(2025年度生)を対象とした『SPARC 3プログラム合同合宿』が行われました。
 本合宿は、プログラムの枠を超えて多くの人たちと交流することで地域課題について理解を深め、広く社会を俯瞰で捉えることを主な目的としており、一泊二日の行程で「KJ法」ワークショップ研修と周辺地域の視察活動が実施されるものです。

 合宿1日目は北杜市の研修施設「伊予ロッヂ」において、本学名誉教授・大山勲先生の指導によるワークショップ「地域課題とは何か? ~KJ法による分類整理の演習~」が行われました。「KJ法」とは、本質的な問題解決策の発見やアイデアを生み出す手法とされており、グループ作業で意見を出し合い、各々の頭の中を整理するといった思考力の向上が期待されます。
実際に学生たちは3プログラムが混在した7つのグループに分かれ、“初めまして”の人たちのなかでも気後れなしにファシリテーター(場の進行と意見調整役)となった学生をフォローしながら活発に意見を出し合い、グループごとに個々の知識を寄せ集め、さらには教員に聞き取りを行うなど工夫を凝らす様子が見られました。「地域課題の本質」を整理し、「地域課題の位置づけ」をまとめ上げ、最終プレゼン発表会では、それぞれの個性が存分に発揮され、爆笑を誘うなど大変な盛り上がりを見せました。
ワークショップ終了後は美味しいと評判の夕食を挟んで学生主体の交流会が開かれました。ゲームに興じる、屋外で星を眺める、布団のなかで雑談に花を咲かせるなど、夜が更けるまで学生同士で親睦を深めていました。

 2日目は前日同様、大山先生のレクチャーによる宿泊地での「まちあるき」体験実習を行いました。「まちあるき」は地域づくりを進める上で地域課題を発見するための必要な情報収集活動であり、現地を見て歩いて人と話すことで課題解決の契機となる効果が認められています。
 今回、学生たちは自分たちの足で清里駅前、萌木の村、清泉寮を訪ね歩き、観光とは違う「まちあるき」のプロセスを学びました。

 合宿中は天気に恵まれ、寒くもありましたが「まちあるき」には最適な散策日和となり、一泊二日の行程を何事もなく無事に終えることができました。学生たちからは、「解決のためのアイデアを自由に出し合いながら分類を進める方法を学び、課題解決のための考えを整理できるようになった」、「一見、まったく異なる地域課題に思えても類似性や因果関係などがあり、繋がっている課題が多いということを学んだ」などの感想が上がっており、学びの多いとても充実した合宿となりました。

 令和7年11月30日(日)、甲州市勝沼ぶどうの丘周辺において、2025勝沼フットパス・ウェルカムツアーに参加しました。市民ガイドによる案内を聞きながらJR勝沼ぶどう郷駅から開業50周年を迎えた勝沼ぶどうの丘まで歩き、世界農業遺産に登録された地域をフットパスを通じて学びました。

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