令和7年9月18日(木)、29日(月)の両日、工学部工学科・総合工学クラスと山梨大学および山梨県立大学SPARC教育プログラム受講生を対象とした『地域の魅力の発見ワークショップ』が甲府キャンパスで開催されました。
本ワークショップは、SPARC教育プログラム学生の2年次から開講されるSPARC専門科目『地域PBL』を理解するためのプレ講義として実施されたもので、講師は、かつて大手広告代理店でマーケッターとして活躍し、現在は自ら立ち上げたマーケティングオフィス「㈱そもそも」による全国の地域ブランディング講習や企業マーケティング講座でファシリテーターを務める赤松範麿氏と元NHKアナウンサー服部彩子氏のお二人です。
講演テーマは『地域の魅力に気づくための頭の体操』ということで、2日に分けて発想法と今後の問題解決に繋げるための手法をワークショップ形式のグループワークで学びました。
1日目(9/18)は「魅力に気づく頭の体操」と題し、身近な製品「セサミン(サプリ)」「蚊取り線香」にスポットを当て、全体像を深堀し分析、永きにわたって愛され続ける理由をイラスト化し魅力を探るワーキングが行われました。続けて「山形県米沢市」の事例を題材に、同様のワーキングで地域の魅力発見のヒントが示された後、本題である地域(山梨)の魅力発見に向け、「自分が思う山梨ならではの魅力」を次回までに持ち寄るという宿題が出されました。
2日目(9/29)は、1日目のウォーミングアップで会得した手法によって「甲府の魅力を一言で表現する」アウトプット作業を行いました。「山梨県の魅力とは?」に対するアイデア出しを行い、そこからさらに「魅力を見える化する」ためのテーマの考案とコピーライティングまでを進めます。最終的に各グループの代表がプレゼンテーションによって「新たな山梨の魅力」を発表。人気投票によって大賞を決定しワークショップを終えました。
今回は「魅力の本質」とは何かについての議論をグループワークで行うことで、PBL学習の「地域の魅力に気づくこと、その魅力を一言(コピー)で表し、他者へ明確に伝える」といった一連の流れを体験でき、広告業界、特にマーケティング分野の最前線で活躍中の専門家から直接学びを得られる貴重な機会となりました。
学生からは、「生活の中で当たり前になってしまっていることにも目を向けることで、新しい魅力の発見ができると学べた。どんな事に対しても魅力を見つける視点を身につけたいと思う」といった感想が出され、地域PBL授業への学びの足掛かりとなったようでした。