令和8年6月11日(木)、SPARC教育プログラム新年度生に向けた『講演会&ワークショップ:ものづくりを通した長崎・五島の魅力発信』が甲府東キャンパスで開催されました。
昨年、同ワークショップの講師にお迎えした長崎県五島市の門田クニヒコ氏が営む「五島つばき蒸留所」は、今年16回目を迎えた『地域再生大賞』で準大賞を受賞しました。
今回は昨年同様、「五島つばき蒸留所」代表取締役・⾨⽥クニヒコ⽒を講師に、加えて『地域再生大賞』の審査員を務めた本学客員教授である㈱日本総合研究所・主席研究員の藤波匠先生をお呼びし、講演会とワークショップを通して、『地域再生大賞』準大賞受賞の理由について考えました。
門田氏の講演では「風土と人がつくりだすもの」と題し、大手飲料メーカーでの酒類開発の経験から蒸留所の立ち上げに至った経緯と、五島の歴史と文化を持ち合わせた特産物である「椿」の実をジンのボタニカルとして活用した商品開発の苦労話、そして商品にいかに物語性を持たせるかの重要性について、また、この起業と地域性を活かした「ものづくり」によって、結果的に地域を巻き込み地域活性の波及効果をもたらすことになった背景などをお話しいただきました。
続いて、講話内容をヒントとして『地域再生大賞』準大賞受賞の理由を考え、その上で五島の魅力を表現する「五島つばき蒸留所」の新たな事業展開を考案するワーキングが行われました。参加学生は9つのグループに分かれ、テーマに沿ってディスカッション。それぞれの意見とアイデアを出し合い、パソコン上でパワーポイント資料を制限時間内に作り上げました。プロジェクターにそのスライドを映し出し、グループリーダーが個性豊かにプレゼンを行い、質疑応答の後、それぞれの作品に対するコメントを門田氏と藤波先生からいただきました。
最後に「五島つばき蒸留所」が準大賞に受賞した理由の答え合わせをする形で藤波先生からご講評をいただき、講師のお二人より9つの作品のなかから最優秀賞の発表がされました。最優秀グループには「五島つばき蒸留所」オリジナルTシャツが後日、贈呈されることになりました。
参加学生からは、「風景、地域の歴史など物語にそって事業を展開していることが学びになった」、「地域再生とは地域の魅力を外へ発信するだけではなく、地域の人々と協力しながら、その土地らしい未来を作っていくことだと感じた」といった感想が出され、多くの学びと気づきを得られる実りある時間となったようでした。
令和7年11月26日(水)~27日(木)、新SPARC受講生(2025年度生)を対象とした『SPARC 3プログラム合同合宿』が行われました。
本合宿は、プログラムの枠を超えて多くの人たちと交流することで地域課題について理解を深め、広く社会を俯瞰で捉えることを主な目的としており、一泊二日の行程で「KJ法」ワークショップ研修と周辺地域の視察活動が実施されるものです。
合宿1日目は北杜市の研修施設「伊予ロッヂ」において、本学名誉教授・大山勲先生の指導によるワークショップ「地域課題とは何か? ~KJ法による分類整理の演習~」が行われました。「KJ法」とは、本質的な問題解決策の発見やアイデアを生み出す手法とされており、グループ作業で意見を出し合い、各々の頭の中を整理するといった思考力の向上が期待されます。
実際に学生たちは3プログラムが混在した7つのグループに分かれ、“初めまして”の人たちのなかでも気後れなしにファシリテーター(場の進行と意見調整役)となった学生をフォローしながら活発に意見を出し合い、グループごとに個々の知識を寄せ集め、さらには教員に聞き取りを行うなど工夫を凝らす様子が見られました。「地域課題の本質」を整理し、「地域課題の位置づけ」をまとめ上げ、最終プレゼン発表会では、それぞれの個性が存分に発揮され、爆笑を誘うなど大変な盛り上がりを見せました。
ワークショップ終了後は美味しいと評判の夕食を挟んで学生主体の交流会が開かれました。ゲームに興じる、屋外で星を眺める、布団のなかで雑談に花を咲かせるなど、夜が更けるまで学生同士で親睦を深めていました。
2日目は前日同様、大山先生のレクチャーによる宿泊地での「まちあるき」体験実習を行いました。「まちあるき」は地域づくりを進める上で地域課題を発見するための必要な情報収集活動であり、現地を見て歩いて人と話すことで課題解決の契機となる効果が認められています。
今回、学生たちは自分たちの足で清里駅前、萌木の村、清泉寮を訪ね歩き、観光とは違う「まちあるき」のプロセスを学びました。
合宿中は天気に恵まれ、寒くもありましたが「まちあるき」には最適な散策日和となり、一泊二日の行程を何事もなく無事に終えることができました。学生たちからは、「解決のためのアイデアを自由に出し合いながら分類を進める方法を学び、課題解決のための考えを整理できるようになった」、「一見、まったく異なる地域課題に思えても類似性や因果関係などがあり、繋がっている課題が多いということを学んだ」などの感想が上がっており、学びの多いとても充実した合宿となりました。
令和7年9月18日(木)、29日(月)の両日、工学部工学科・総合工学クラスと山梨大学および山梨県立大学SPARC教育プログラム受講生を対象とした『地域の魅力の発見ワークショップ』が甲府キャンパスで開催されました。
本ワークショップは、SPARC教育プログラム学生の2年次から開講されるSPARC専門科目『地域PBL』を理解するためのプレ講義として実施されたもので、講師は、かつて大手広告代理店でマーケッターとして活躍し、現在は自ら立ち上げたマーケティングオフィス「㈱そもそも」による全国の地域ブランディング講習や企業マーケティング講座でファシリテーターを務める赤松範麿氏と元NHKアナウンサー服部彩子氏のお二人です。
講演テーマは『地域の魅力に気づくための頭の体操』ということで、2日に分けて発想法と今後の問題解決に繋げるための手法をワークショップ形式のグループワークで学びました。
1日目(9/18)は「魅力に気づく頭の体操」と題し、身近な製品「セサミン(サプリ)」「蚊取り線香」にスポットを当て、全体像を深堀し分析、永きにわたって愛され続ける理由をイラスト化し魅力を探るワーキングが行われました。続けて「山形県米沢市」の事例を題材に、同様のワーキングで地域の魅力発見のヒントが示された後、本題である地域(山梨)の魅力発見に向け、「自分が思う山梨ならではの魅力」を次回までに持ち寄るという宿題が出されました。
2日目(9/29)は、1日目のウォーミングアップで会得した手法によって「甲府の魅力を一言で表現する」アウトプット作業を行いました。「山梨県の魅力とは?」に対するアイデア出しを行い、そこからさらに「魅力を見える化する」ためのテーマの考案とコピーライティングまでを進めます。最終的に各グループの代表がプレゼンテーションによって「新たな山梨の魅力」を発表。人気投票によって大賞を決定しワークショップを終えました。
今回は「魅力の本質」とは何かについての議論をグループワークで行うことで、PBL学習の「地域の魅力に気づくこと、その魅力を一言(コピー)で表し、他者へ明確に伝える」といった一連の流れを体験でき、広告業界、特にマーケティング分野の最前線で活躍中の専門家から直接学びを得られる貴重な機会となりました。
学生からは、「生活の中で当たり前になってしまっていることにも目を向けることで、新しい魅力の発見ができると学べた。どんな事に対しても魅力を見つける視点を身につけたいと思う」といった感想が出され、地域PBL授業への学びの足掛かりとなったようでした。
令和7年6月11日(水)、SPARC教育プログラム合同の『講演会&ワークショップ:ものづくりを通した長崎・五島の魅力発信』が甲府東キャンパスで開催されました。
4回目となる今回のワークショップでは、長崎県の五島列島でクラフトジンの製造業を営む『五島つばき蒸留所』代表取締役・門田クニヒコ氏を講師としてお迎えしました。
門田氏は、大手飲料メーカーでビール等の商品開発業務に長らく携わった後、早期退職し、同僚2人と長崎県五島市(福江島)に移住する形で2022年にクラフトジンの蒸溜所を立ち上げます。この小さな酒造会社が起こした奇跡的な地域活性事業の「ものがたり」が本ワークショップのテーマとなりました。
講話では「風土と人がつくりだすもの」と題し、大手飲料メーカーでの酒類開発の経験から蒸留所の立ち上げに至った経緯と、五島の歴史と文化を持ち合わせた特産物である「椿」の実をジンのボタニカルとして活用した商品開発の苦労話に加え、商品にいかに物語性を持たせるかの重要性について、また、この起業と地域性を活かした「ものづくり」によって、結果的に地域を巻き込み地域活性の波及効果をもたらすことになった背景などをお話しいただきました。講話後には学生から多くの質問が投げかけられ、今回のテーマへの関心度の高さがうかがえました。
続いて「ものづくりを通した山梨の魅力発信」をテーマに、地元山梨に根ざした商品を考案するワークショップが行われました。5~6つのグループに分かれ、講話内容をヒントとして山梨の魅力探索、山梨の魅力を表現する新事業の考案、発信方法の検討、まとめ(模造紙にイラストで表現)の流れでワーキングを進めていきます。最終的に作成したイラスト資料を使ってグループリーダーがプレゼンを行い、質疑応答の後、それぞれの作品に対するコメントを門田氏からいただきました。学生の提案商品には、物語性を意識したものが多くみられ、講話内容を深く理解し発想に生かせた結果であると感じられました。
すべてのグループ発表が終わると、学生同士で良いと思った作品に投票をし、優秀賞を決めることに。最優秀賞には『五島つばき蒸留所』のオリジナルTシャツが贈呈されました。
参加学生からは、「起業した経緯や、一つの商品が生まれるプロセスを知る機会になり、その切り口や考え方にとても感心した」といった感想が聞かれ、心に響く有益な時間となったようでした。
また、今回は山梨県立大学からもSPARC教育プログラム受講生の数名の参加があり、共同で作業をすることで親交を深める良い機会となりました。
令和7年4月2日(水)、『SPARCロールモデル講演会&ワークショップ:学修プランを作成・運用しよう』が甲府東キャンパスで開催されました。
今回は、本校の卒業生でもあり、現在、大手シンクタンクで安全事業研究に携わる沓川一也氏を講師に招き、学生自身の将来を見据えた「学修プラン」についてのワーキングが行われました。
説明会では最初に「学修プラン」作成の意図について、このプランが自分の“やりたいこと”や“なりたい自分”を実現するための重要なステップとなること、プランを通して自分自身の目標を明確にし、今後の学びに活かされるものであることが説明されました。また、運用について、2年次前期から3年次後期までに渡って行い、期間中に目標や希望を少しずつ記入し、定期的に振り返りながら活用していくことで、より明確な目標設定ができるようになるといったことも伝えられました。これから作成する「学修プラン」は、学生と教員間で内容が共有され、適切な指導やサポートを行うための面談などで活用されることが示されています。
そこで今回のワークショップでは、自身のプランを作成するための予行演習として、グループに分かれ、架空の学生を対象にした「学修プラン」の作成を行いました。
公務員や金融機関、NPO法人など志望する将来像を想定した架空の学生の中から1名を選び、その人物に適した「学修プラン」を協働で作成します。選んだ人物の卒業後の進路をふまえ、大学で習得すべきスキルを具体化し、4年次までの開講科目を確認、今期に重視すべき履修科目を選定しながらプランを考えることが必要となります。いわゆるキャリアコンサルタントになったつもりのプランづくりを行いました。
以上の内容についてはTeamsチャンネルを活用し、パワーポイントファイルを共同編集することで検討結果を整理し、結論を簡潔にまとめたスライドを作成、視覚的にもわかりやすく伝える工夫を凝らし、グループ代表を立てて発表を行いました。
架空の学生のものとはいえ、実際の履修科目で練られたプランは、どれも将来性を意図したスキル修得に根ざした一貫性のある構成となっていました。発表後にはプランに対する質疑応答や意見交換、議論が交わされ、先生方からの講評も聞かれました。
学生たちからは、「他者のプランを練るのは難しかったが、客観的に履修科目を考えることができた」、「自分自身が何をしたいのか、どのように学びを深めたいかを他人のプランを通して考えることができ、新鮮な内容だった」といった感想があがり、他者の問題を自分事として捉える課題解決の手法をひとつ学んだとともに、別の学部生の履修プランの視点にも刺激を受け、文理問わず横断型の学修を進める必要性も強く感じ取れたようでした。