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 山梨県内の地域課題である「空き家対策」と「商店街活性化」の両面について、解決に導いた事例のひとつに、リノベーションで衰退に近かった商店街の再生に取り組んだという韮崎市の例があります。
 この『韮崎のリノベーションまちづくり』の当該地域への現地視察が【地域課題解決実践プログラム】の課外実習として、令和7年7月9日(水)に実施されました。

 今回の訪問先は、韮崎中心街のランドマークでありリノベーションの事業拠点でもある「アメリカヤ」ビルです。アメリカヤは高度経済成長期に建てられた築50年以上の古い物件でした。昭和から平成にかけて賑わいを見せていたアメリカヤの閉鎖にともない、周囲の商店街は衰退に近い状態が続いていたといいます。そんなアメリカヤと周辺商店街がいかにして活気を取り戻していったのか、リノベーションを手掛けたイロハクラフト建築事務所の千葉社長からお話を聞かせていただきました。長らく空ビルとなっていたアメリカヤの復活から始まった商店街再生の物語は、まちづくりに関心を寄せていた学生たちの気持ちに強く響いた様子でした。
 講話後は活性化された商店街を千葉社長の案内で視察することに。実際にまち歩きをすることで、リノベーションで甦った店舗の店主さんからも生の声を聴くことができ、事例調査の現場感を実感することができました。
 今回の事例調査の学びについては、各々の振り返りレポートで発表の予定です。

 【地域課題解決実践プログラム】では、新年度よりSPARC教育プログラムの専門科目である『地域PBL』科目の演習授業が始動しています。
 初回授業では『地域PBL』とはどんな科目なのかについてと、今後の授業内容の確認を行いました。前期授業では主に、現地に足を運んで自分の目で確かめることで地域課題に対する理解を深め、その上で魅力的な解決事例を探り当てることを目指します。
 4月30日(水)の2回目の授業では、現地調査の前段階として、地域課題の本質を理解するためKJ法を用いたワークショップが開かれました。
 KJ法は本質的な問題解決策の発見やアイデアを生み出すことができる手法とされており、グループ作業でアイデアを出し合い、それぞれ頭の中を整理するといった作業の体得が期待されます。
 学生たちにとっては初めてのKJ法による授業でしたが、それぞれが意見を出し合い、ファシリテーター(場の進行と意見調整役)となった学生を補助し、意見を上手くまとめる様子が見られました。ファシリテーターの役割をこなすことは実践現場でも大いに役に立つ能力であるため、今後もKJ法によるディスカッションなどの機会を増やし、経験を積んでもらうことを目標としています。

 令和6年10月1日(火)、【地域課題解決実践プログラム】の受講生6名が決定しました。
 SPARC説明会より開始されていた受講生募集に際し、寄せられた志望動機とプログラム参加の意気込みが記された申請書により選考が行われ、この日、CNSの個人メッセージ宛てに決定通知が行われました。
 以上の6名とは、10月8日(火)、担当教員と受講生の顔合わせを兼ねた説明集会のなかで、「これからこのメンバーでさまざまな地域課題について実践で学んでいく」という意志を、それぞれ確認しました。

「地域課題解決実践プログラム」(地域社会システム学科)では、来年度から始まるプログラムにおけるPBL科目の活動に先立ち、甲府市常盤通り名店街協同組合からの依頼による「ダイヤコリドSDGs&情報発信・プロジェクト」への参加協力を行っています。

プロジェクトの目的は、ダイヤコリド名店街のいくつかの店舗を取材し、その魅力を動画にしてYou Tubeにアップするというもの。

外国人の目線で日本文化を発信するメキシコ出身のプロユーチューバー、ヤミル4Kさんを講師に招き、令和6年8月6日(火)に1回目となる撮影やインタビューなどの取材活動が地域社会システム学科の学生によって行われました。取材の様子は、2024年9月4日付山梨日日新聞にも掲載されています。

その後も名店街4店舗の撮影を複数回行い、ヤミル4Kさんの指導のもと、動画の編集作業が継続中です。出来上がった動画については、常盤通り名店街イベントで活用されるほか、各店舗からそれぞれ発信される予定です。

参加学生からは、「動画を最後まで見てもらうための撮影や編集方法がとても参考になった」、「これから動画を見る視点が変わる」といった感想が聞かれ、とても充実した様子でした。

ヤルミ4Kさんから指導を受けながら撮影

ヤルミ4Kさんから指導を受けながら撮影

お店の方の立ち合いのもと最良の画角を探す

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