令和7年3月3日(月)~4日(火)、SPARC教育プログラムについてより詳しい学修内容を理解するための『SPARC 3プログラム合同合宿』が行われました。
本合宿は、地域産業を支える自治体および企業施設を1泊2日の行程で巡るもので、プログラムの枠を超えて多くの人たちと交流を深め、広く社会を俯瞰で捉えることを主な目的としています。
1日目、最初の視察先は「富士山科学研究所」でした。当日はあいにくの空模様で、富士山の雄姿を見ることは叶いませんでしたが、研究所員からの講習を受け、富士山の歴史から地質や植生といった自然環境の実態、噴火による火山防災に至るまで、さまざまな特性について時間をかけて見聞を広げました。その後、宿泊先である「富士研修所」へ移動。夕食を兼ねた懇親会では趣向を凝らしたアイスブレイクが実施され、学生と教員、学生同士、それぞれ親睦が深まった様子でした。
2日目は、JR東海と山梨県知事政策局(リニア・次世代交通推進グループ)の協力のもと、「リニア中央新幹線」の釜無川橋梁新設工事現場を見学します。リニアの構造的な話から地形に左右される工事工程や技術について、さらにはリニア開通後の山梨の将来的なビジョンに至る概要説明がされた後、実際に南アルプス市で建設途中の現場に入りました。高架橋上の工事作業の様子、そこから広がる山々や街並みを目の当たりにし、それぞれの胸に未来の山梨への思いを新たに刻みました。
続いて甲府市の米倉山へ移動し、山梨県企業局(新エネルギーシステム推進課)の協力をいただき、「米倉山次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジ(Nesrad)」内の「太陽光発電所」と「水素技術センター」を巡察します。事前に次世代エネルギーPR施設「きらっと」にて概要説明と質疑応答が行われ、太陽光と水素からエネルギーを精製する現場を順に見学しながら、山梨のエネルギー事業の歴史とカーボンニュートラル推進事業、未来へ向けた再生可能エネルギーへのさまざまな取り組みについて学びました。
当初の雨が雪に変わるなど、悪天候の中で以上の1泊2日の行程が駆け足で実行されましたが、何事もなく全員無事に帰還することができました。学生からは「短いなかでも山梨の自然や事業について知ることができた。今後のプログラム活動において、山梨に関する情報を得た上で取り組んでいく必要性を強く感じた」といった感想が聞かれ、中身の濃い充実した合宿となりました。