山梨大学第四の学部として本年4月に開設された「生命環境学部」の設置記念式典・記念講演会・記念祝賀会が、学内外関係者約180名の出席のもと、6月21日(木)に甲府市内において開催されました。

記念式典では、前田秀一郎学長の挨拶に続き、山中伸一文部科学審議官、横内正明山梨県知事(代理)、田中久雄中央市長、並びに内閣府副大臣(元文部科学大臣政務官)後藤 斎衆議院議員(代理)から祝辞をいただき、来賓紹介、祝電披露の後、早川正幸生命環境学部長から、本学部の概要説明が行われました。

    
挨拶する前田学長                          祝辞を述べる山中審議官                概要説明する早川学部長

記念講演会では、本学部設置にあたり格別のご指導を賜った国立教育政策研究所の徳永 保所長から「山梨大学における人材育成に期待する」と題して、山梨県総合理工学研究機構の小林正彦総長から「環境が育む生命」と題しての講演をいただきました。講演会には、生命環境学部第一期生約120名も出席し、熱心に聴講しました。

         
講演をする徳永局長                                           講演をする小林総長

その後、横内正明山梨県知事、白倉政司北杜市長、進藤 中山梨中央銀行代表取締役頭取から祝辞をいただき、上原勇七甲府商工会議所会頭の発声のもと、本学ワイン科学研究センターの研究成果と技術を取り入れ製品化された山梨大学ワインで乾杯が行われ、和や      かな雰囲気の中、新学部の設置記念祝賀会が催されました。


祝賀会であいさつする新藤理事


 長沼孝文生命工学科研究員の研究グループは、山梨県南アルプス市と共同で、酵母を使った発酵技術により、廃棄果実などからバイオ燃料を生産する実証実験を開始しました。
 長沼研究員の研究室ではこれまで、土の中に生息するLipomyces starkeyi(リポミセス スターキー)という酵母が、体内に取り込んだ糖分を油脂(中性脂質)に変換して蓄積することを見出し、その機構の解明と産業への利用について研究してきました。

 油脂生産酵母Lipomyces starkeyi(リポミセス スターキー)

 平成19年には、長沼研究員らが提案した「酵母による木質系バイオマスの軽油代替燃料変換に関する研究開発」が我が国の先導技術開発テーマの一つに選ばれています。
 今回の実証実験は、傷が付くなどして出荷できなくなったスモモやジャガイモなどの廃棄農作物を原料として利用します。果実やジャガイモの主成分である糖やデンプンはリポミセス酵母の代謝(たいしゃ)により効率よく油脂に変換することができます。生産された油脂からは、エステル化という化学的工程を経てバイオディーゼル燃料(BDF)を精製します。
 今後は廃棄農作物の種類による違いや培養条件など、より効率よく油脂をつくる方法を研究し、実用化を目指していきます。生産されたBDFをトラクターや農業用ハウスの暖房に利用することでカーボンニュートラルを実現可能です。この試みは、地域が核となった再生可能エネルギーの新しい生産、利用システムの構築を先導するうえで各界から注目されています。

 植物油脂生産の概略
 


5月2日および7日に山梨県立巨摩高校および山梨県立甲府昭和高校と高大連携にかかる協定を締結しました。今後、本学部の教員が高校に出向いて講義を行うなどの連携をはかっていきます。
なお、巨摩高校とともに本年度文部科学省よりスーパーサイエンス・ハイスクールの指定を受けた山梨県立韮崎高校および山梨県立日川高校へも講師を派遣する予定です。

  甲府昭和高校との連携協定締結(学部長室)

  阿部甲府昭和高校長と早川生命環境学部長


 日本テレビの番組「所ジョージの目がテン 4月28日放映(山梨YBS5月6日)」において、地域食物科学科の柳田藤寿教授の研究室が参画し、岐阜県の養老の滝に伝わる「滝の水が酒に変わった」という孝子伝説の解明に挑みました。柳田教授らは、養老の滝周辺に生息する野イチゴに着目。成熟した野イチゴの果実を滝の水でできた小さな水たまりに入れて1週間ほど放置し、その後、水たまりの化学分析を行ったところ0.5%のアルコールが検出されたもの。すなわち、野イチゴから溶け出た糖分が、野生の酵母により発酵され酒ができたことを証明しました。滝の水がミネラル分を多く含む硬水であったこともアルコール発酵が促進された要因となっています。
 野イチゴのアルコール発酵に関与した野生酵母は、今後、醸造への応用が期待されています。柳田教授らは以前、海から分離した海洋酵母を用いたフルーティーなワインの開発に成功しています。

  山梨大学ワイン科学研究センター


  ワインや日本酒の醸造に用いられる酵母


 4月5日の入学式終了後、本学甲府キャンパスの生命環境学部1号館において「生命環境学部後援会設立総会」が開催されました。発起人4名を含む多数の保護者が出席。生命環境学部からは早川正幸学部長、副学部長(宇井定春教授、北村眞一教授)、評議員(坂本康教授、柳田藤寿教授)、教学委員会委員(黒澤尋教授、中村和夫准教授、谷本守正教授、岸本宗和准教授、風間ふたば教授、岩田智也准教授、大山勲教授、門野圭司准教授)、平出正樹支援課長が出席しました。
 冒頭、早川学部長が「4年後には新入生全員が世界に通用する人材として巣立っていけるよう、教職員一同、責任を持って指導にあたっていく所存です。」とあいさつしました。続いて議事に入り、生命環境学部後援会の設立を満場一致で可決、さらに会則、事業計画、予算案が承認されました。会長には滝本浩久様を選出、さらに副会長、監事、評議員、顧問、幹事を決定いたしました。今後、本後援会は、学生の教育・就職支援及び福利増進並びに学部の教育事業の援助等を目的として活動を行っていきます。
 総会終了後は、各学科に分かれ、教員と保護者の懇談が行われました。

 
 
 


« 1 ... 56 57 58 (59) 60 »
▲ ページの先頭に戻る