【研究テーマ】東アジアにおける立憲主義と人権、戦後補償問題と日本国憲法

山梨大学 生命環境学部 地域社会システム学科
准教授 石塚 迅
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憲法とアジア
 
山梨大学 生命環境学部 地域社会システム学科 准教授 石塚 迅
 
 研究テーマ:中国における言論の自由、東アジアにおける立憲主義と人権、戦後補償問題と日本国憲法など
担当科目:日本国憲法、法律学概論、統治機構論、比較憲法論、地域社会システム学セミナーなど
 
「(言論の自由を論じ検証するという)作業には、あるユニークな点がある。すなわち、言論の自由が完全に存在していない時、(言論の自由を)論じ検証することはおそらく不可能であろう。しかしながら、この自由が完全に実現された時、それを論じ検証することはおそらく不必要となろう」。胡平論文の冒頭の一節である。もし、この胡平氏の論理に照らせば、まず第一に、私が胡平氏の論文を翻訳し公刊することが「可能」であるのは、私が生活の本拠をおく日本において、言論の自由がある程度「存在」しているからである。次に、私が、中国の状況を論じた胡平氏の論文を翻訳し、日本においてそれを公刊することが「必要」であるのは、中国において、さらには、日本においても、言論の自由の実現が「不完全」であるからである。言論の自由の問題は、すべての国のすべての人にとって普遍的な問題なのである。
(胡平著/石塚迅訳『言論の自由と中国の民主』(現代人文社、2009年6月)訳者解説より)
 
私の研究のキーワードは二つ、「憲法」と「アジア」です。西欧で生まれた立憲主義や人権という思想が、日本や中国など、東アジアの国々においてどのように受け入れられたのか、という問題について、言論の自由を切り口にして思想・理論面と実践面の双方から検討しています。ここでは、「「アジア」を通じて「憲法」をみること」が課題となります。また、戦後補償、歴史教科書、靖国神社参拝など、日本がアジア諸国との間に抱える様々な政治的問題に対して、憲法学はどのように関わることができるのか、という問題について、関連の判例・理論を整理し分析しています。ここでは、「「憲法」を通じて「アジア」をみること」が課題となります。
 

 「自分らしく生きる」とは、どういうことでしょうか。「自分らしく生きる」ことを可能とするためには、どのような法・政治システムが望ましいのでしょうか。法は価値規範ですので、当然、時代や地域によってその内容が異なります。「~である」の世界ではなく、「~すべき」の世界です。とりわけ、憲法は、それぞれの時代や地域の社会状況をある一面から映し出すと同時に、現実において理想を実現していくための規範概念としての役割をも果たしうるものです。答えがないところ、答えが人によって異なるところ、それが法を勉強する楽しさでもあり難しさでもあるのです。

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