【研究テーマ】流域の健康影響評価

山梨大学 生命環境学部 環境科学科
准教授 西田 継
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見えない環境変化をとらえる
 
教授 坂本 康
准教授 西田 継
 
 現在、雨や湧き水、川や湖の水、地下水などの貴重な水資源に様々な異変が起こっていると言われています。しかし、多くの環境変化は目に見えにくい形で進行します。これをとらえるため、特別な観測や実験を行い、水循環に関係する汚染物質の動きを解明することが私たちの研究室のテーマです。
 
1. 物質循環
 森林は二酸化炭素の貯蔵庫なのか、という議論を耳にするようになりました。では、「森林は下流の湖や海とつながっているかも知れない」という話は知っていますか?最近、アマゾン川やガンジス川などで世界各地の研究者がその可能性を重視し、発生源や流出量の推定を試みています。
 私たちは、日本の山梨を主なフィールドとして、炭素や窒素など生態系の栄養となる代表的な元素を研究対象としています。これらの元素が河川から流出する量を正確に推定できれば、自然生態系のバランスを理解すると同時に、水利用と水質管理にも役立てることができると考え、野外観測、新技術の開発、モデル実験を重ねています。
 
2. 水中の微生物と健康
 人間活動の変化は、様々な水域で微生物学的な安全性に影響を及ぼしています。世界では5人に1人の子供が、水が原因で起こる下痢症で命を落としています。先進国でも、全ての問題が解決している訳ではありません。水の再利用やアウトドアレジャー人気が増えるともに、都市でも上流域でも、水系感染症への不安が付きまとうようになりました。
 私たちは、山梨県内、ネパール、バングラデシュなどで、洪水時の微生物流出を予測するための研究、地下水の微生物汚染の研究も行なっています。ここでは、PCRなどの分子生物学的手法、安定同位体比による化学的分析手法、水の流れの物理的解析手法、さらに医学的な統計手法など最新のテクニックを組み合わせようとしています。病原体の発生源、生息場所、そして流出機構を合体させることで初めて、水の危険度に対する評価が確からしくなると考えているからです。

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