【研究テーマ】1型糖尿病の分子生物学および免疫学的研究

山梨大学 生命環境学部 地域食物科学科
助教 山下 さやか
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糖尿病とインスリン
生命環境学部 地域食物化学科 食品栄養学研究部門
助教 山下さやか
 
 生命活動に必須な「糖」。体の中には血糖値を上げるホルモンと下げるホルモンの2種類があります。血糖値を上げるホルモンはグルカゴンやアドレナリンというように、いくつかありますが、血糖を下げることができるホルモンはインスリンだけです。なぜなのか。生命にとって致命的なのは高血糖よりも低血糖。糖は生命活動に非常に重要なエネルギー源です。つまり、そのエネルギー源が少なくなる低血糖という状態は生命の危機。だから、いろいろなホルモンで血糖を下げられる仕組みであるよりも、ただ1つのホルモンだけで血糖を下げるシステムになっているんです。人類が誕生したころはそういうシステムであることにより命を危険にさらすことがないようになっていたのですが、現代の食生活はむしろエネルギー過多、過栄養にシフト、摂取する糖が多くなった分血糖を下げる働きをするインスリンが今まで以上に必要になってしまいました。けれども、人間の生体システムはそうそう変化しない。インスリンただ一つで血糖との格闘の時代がやってきたのです。こうした食の変化により生活習慣病のひとつである「糖尿病」という病気が急増しています。インスリンの使い過ぎによって、インスリンを分泌するβ細胞が疲れ果てて、インスリンを分泌することができなくなることがあります。そうすると、もう人間の体には血糖を下げるホルモンはありませんから、注射などでインスリンを補ってあげるしかありません。
 また、このように生活習慣から起こる糖尿病もありますが、そのほかに、遺伝的な糖尿病など糖尿病にはいくつかの種類があることが分かってきています。1型糖尿病、2型糖尿病、劇症一型糖尿病などです。私たちの研究室では。これら糖尿病の発症機序の解明や、診断、治療に使えるバイオマーカーの探索を行っています。
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