【研究テーマ】人工的生体機能制御システムの開発

山梨大学 生命環境学部 生命工学科
准教授 新森 英之
ホームページ http://www.ab11.yamanashi.ac.jp/ABF/No7/index.html

 

自然界に習う生体関連物質のテクノロジー研究
 
山梨大学 生命環境学部 生命工学科担当
准教授 新 森 英 之  電子メール:shinmori@yamanashi.ac.jp
 助教 小 久 保 晋  電子メール:susumu@yamanashi.ac.jp

 近年人間社会と自然界との調和が大きく叫ばれていますが、その中で生体の機能に習った科学はバイオテクノロジーの発展のみならず、ナノテクノロジーやナノバイオテクノロジーへの応用も期待されます。そこで我々は生体機能を利用した新規な機能性材料の開発や生命現象の分子化学的解明を目指しています。また生体物質に対する分子認識機能を付与した様々な化合物を人工的に合成し、その多彩な機能を細胞環境において解明することで、創薬化学やバイオセンサーへの適用さらには生体環境適合材料の開発等に関する研究を行っています。

1.蛍光性オリゴ糖による糖質センサーの開発
   糖鎖は生体内においてタンパク質と相互作用することによりさまざまな機能を示すことが知られています。たとえばタンパク質の寿命の制御、細胞同士の接着への関与、抗原決定基の生成といった機能を示すことがすでに知られています(図1)。また、糖鎖とレセプタータンパク質との相互作用はウイルスの感染や癌の転移といったメカニズムとも深く関わっていることが明らかにされています。近年このような細胞間のやり取りに糖鎖とタンパク質の相互作用だけでなく糖鎖同士の相互作用が関与していることが示唆されています。
    当研究室では、糖鎖-糖鎖間の相互作用について解明するために、蛍光標識したオリゴ糖を化学合成し、糖質との相互作用を色調や蛍光強度の変化等によって調査しています。さらに、工学的観点から蛍光標識オリゴ糖は、特定の糖質センサー、あるいは細胞表層糖鎖の可視化のための指標として発展させることが可能であると期待しています。

2.  生体親和性をもった金属ナノ粒子の構築
    金属はナノメートルサイズまで小さくすることで特徴的な性質を示します。例えばそれは、色変化であったり、粒子の動きであったりします。近年これらの材料に興味がもたれ、金属ナノ粒子と呼ばれ、最先端技術への利用が期待されています。そこで当研究室では生体親和性をもった金属ナノ粒子を作り出し、その機能性材料としての価値を追求しています。具体的には以下の通りです(図2)。
①生体分子により安定化された金属ナノ粒子の作製と利用
②脂質親和性金属ナノ粒子の合成と動植物細胞への取り込み
③生体適合型金属ナノ粒子の電子授受を利用した各種デバイス
    以上の事項を科学的に評価することで人類に役立つ機能性材料の構築を目指しています。

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